仮面幻影殺人事件 謎解

捜査メモC

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羽沢家放火殺人事件@
3年前の冬。2000年1月
5日の深夜2:00に羽沢家
より火の手があがり、家屋は
全焼。隣家である潮田家も、
半焼する火災となった。


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羽沢家放火殺人事件A
通行人の証言によると、火災
発生の1時間前、有馬の部屋
と薫の部屋の灯りだけはつい
ており、有馬の部屋からは、
話し声も聞こえたという。


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失われた頭部
鶴見薫の部屋からは、殺害に
使用された有馬のナイフと、
白骨化した人間の頭部が発見
された。薫の部屋の鼻をつく
異臭はこのためだった。


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異なる死因@
有馬以外の家族3人の遺体は
みな寝室から発見され、死因
も一酸化炭素中毒などの火災
による一般的なものにとどめ
異常は見られなかった。


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異なる死因A
有馬の死因は火災によるもの
ではなく、殺害された後に
灯油をかけられ、火をつけら
れたようだった。


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異なる死因B
長女美月の遺体は、肺が煙や
煤で汚れていなかった
煙を大量に吸い込む前に絶命
したか、火災の前にすでに
死亡していた可能性がある。


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美月のDNA鑑定
身元確認のため行われた美月
のDNA鑑定では、両親双方
と地のつながりがないことが
判明した。これは、彼女が
養女であるためであった。


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出火について@
当初、延焼だと思われていた
潮田家の出火は、薫の部屋の
内部からのものと判明。また
羽沢家よりも、潮田家の方が
先に出火していた。


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出火についてA
火災は有馬の部屋と薫の部屋
の両方から、数分の差でほぼ
同時に発生している。


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灯油について
その猛烈な炎の勢いから、
放火には大量の灯油が使われ
たと思われる。
それだけの量の灯油をどこか
ら調達したのだろうか。

(更新)
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灯油について
放火に使われた灯油は、潮田
家に備蓄されていたものだと
判明した。また、それを持ち
出したのは薫であることも、
指紋により特定されている。


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ふたりの少年
羽沢有馬と潮田薫の関係は、
支配する側とされる側という
ものだったようだ。薫は有馬
に強要され万引きまでさせら
れていたようだ。


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つながる部屋
有馬と薫の窓はちょう
ど向かい合っており、間もそ
れほど離れていないため、
難なく行き来できそうな感じ
であった。


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有馬は殺人犯?
大榊勲男を殺したのは有馬だ
という噂が流れ、羽沢家には
嫌がらせが集中していた。
しかし有馬は否定せず、ハク
をつけるのに利用していた。


-INVESTIGATION MEMO- ページ 14/32
大榊勲男の死
大榊勲男を殺したのは有馬で
はなく薫だった。彼は殺人と
いう恐怖と罪から逃れるため
結局は自分さえ失い、誰でも
ない仮面の男となった…。


-INVESTIGATION MEMO- ページ 15/32
薫の火傷
放火殺人犯である疑いがあっ
た薫だが、顔の火傷はかなり
の重傷で、しかも灯油を浴び
せられていたことからも、
犯行の可能性は低くなった。


-INVESTIGATION MEMO- ページ 16/32
有馬の意外な趣味
中学に上がってからは素行の
悪さが目立っていたが、かつ
ての有馬には、推理小説や
推理ゲームが好きだという
一面もあった。

(更新)
-INVESTIGATION MEMO- ページ 16/32
有馬の意外な趣味
推理小説や推理ゲームが好き
だという想いは、有馬から消
えてはいなかった。彼は自分
が考案したトリックを密かに
サイトに書きためていた。


-INVESTIGATION MEMO- ページ 17/32
羽沢家の事情
友人夫婦の死亡事故を知った
昌泰が、その幼かった双子の
姉妹のひとりを独断で引き取
り、それが家族の不和の元凶
になっていた。


-INVESTIGATION MEMO- ページ 18/32
鶴見薫の証言@
薫の意識はかなり混乱してい
るようだ。事件当日のことは
憶えてなく、薫は死んだ、人
を殺したから死んだ、など、
奇妙なことを口走っていた。


-INVESTIGATION MEMO- ページ 19/32
鶴見薫の証言A
顔に灯油をかけたのは誰かと
いう問いに薫はこう答えた。
「アイナ」
「やられた」
「首」


-INVESTIGATION MEMO- ページ 20/32
鶴見薫の証言B
ウッズタウンや港公園には
何をしに行ったのかと問うと
「ウッズタウン、知らない」
「自分、生きてる、姉さん、
伝える」
…などと答えた。


-INVESTIGATION MEMO- ページ 21/32
鶴見薫の証言C
貴方は誰かという問いに、薫
は「わからない」と答えた。
「もう誰でもない、自分はも
ういない、幻、もういい、
これで充分」


-INVESTIGATION MEMO- ページ 22/32
大榊晶(りお)の証言@
父親の死後、あてもないまま
アパートを出たりおを拾っ
たのが有馬だった。自暴自棄
になっていたりおは、有馬の
軟禁にも抵抗しなかった。


-INVESTIGATION MEMO- ページ 23/32
大榊晶(りお)の証言A
りおが大榊勲男の娘だと知る
と、有馬は態度を急変させ、
「お前の親父を殺したのは
俺だ」
…と言い、脅してきた
という。


-INVESTIGATION MEMO- ページ 24/32
大榊晶(りお)の証言B
りおを助けようと窓から駆け
つけた鶴見薫を迎えたのは、
有馬のナイフだった。
鋭い刃は薫の首を切り裂き、
大量の血が噴出したという。


-INVESTIGATION MEMO- ページ 25/32
大榊晶(りお)の証言C
薫の首から噴出した鮮血は、
りおまで血に染めた。そして
命からがら逃げ出したりおを
待っていたのは、薫の証言
受けた警察の補導だった。


-INVESTIGATION MEMO- ページ 26/32
鶴見薫の「仮面」
鶴見薫は3年前から続くこの
一連の事件の真犯人だった。
薫の仮面をかぶった羽沢有馬
であると推理。


-INVESTIGATION MEMO- ページ 27/32
癸生川の調査
癸生川が独自に調査していた
のは、そあ子の両親から受け
た依頼によるもの。
癸生川は本物の中村そあ子
探していた。


-INVESTIGATION MEMO- ページ 28/32
潮田薫の真実
大榊勲男殺しの罪から逃れる
ため有馬を殺す手段を選ぶ。
しかしそれは晶によって歪ん
だ幻影と化し、結局は顔を
失い、自分も失った。


-INVESTIGATION MEMO- ページ 29/32
羽沢美月の真実
自分の半分であったそあ子を
死なせた絶望と後悔は、美月
から「自分」さえも奪った。
彼女はそあ子として過ごし、
今再び真実と向き合う…。


-INVESTIGATION MEMO- ページ 30/32
久我俊幸の真実
執念で中学生Aを探し続けた
久我は、有馬は生きていると
確信するようになる。それが
晶の失望と殺意を生み、久我
を真実から遠ざけていた…。


-INVESTIGATION MEMO- ページ 31/32
大榊晶の真実
彼女を突き動かしていたのは
久我への想いと失望だった。
生きることの意味と、それを
得る方法を彼女は探し続けて
いた…。


-INVESTIGATION MEMO- ページ 32/32
久我の残したノート
久我の調査ノートの最後には
力のない文字で、これだけ
書かれていた。
「美月へ。ありがとう」


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