典 韋 伝
 黄巾の乱
ドラマパート
わしは典韋。

ちっとばかし、訳ありで山ん中で虎と遊んでたんだが、そこを夏侯惇の旦那に拾われて、
今は曹操殿の親衛隊をしている。

今や、世の中はすっかり乱れちまったようだ。

そこかしこで黄巾賊とか名乗る奴らが大暴れしてやがる。

情けねえ話だぜ。

うちの御大将、曹操殿はこの乱を収めようと、兵を率いて、黄巾討伐軍に加わるらしい。

よっしゃ、久々にひと暴れすっか!
概況
<曹操>
これより我々は、黄布討伐の軍に加わり出陣する。
狙うは黄巾賊の教祖である張角の首だ。
これが初陣の者もおろう。気を引き締めよ。

黄巾賊を束ねる張角・張宝・張梁の兄弟は、妖術を操って天変地異を起こすという。
奴らを叩けば、全軍の進攻が容易となろう。

典韋よ、この戦はわしが乱世の果てに天下を取るための前哨戦に過ぎぬ。
邪教の徒など軽く蹴散らし、我らの名を世に響かせるのだ!
評定
<何進>
世を惑わす賊徒・張角は死んだ。
黄巾賊は滅亡したと言ってもよかろう。
この総大将・何進、諸将たちの働きに感謝する。

諸君は各地に戻り、引き続き漢朝に対して忠節を尽くしてくれ。
二度とこのような乱が起こらないように、目を光らせておくのだ。

 虎牢関の戦い
ドラマパート
黄巾賊の奴らは軽くひねり潰してやった。

殿はそんなわしに、古の豪傑・悪来の名前を二つ名としてくださった。

ありがてえ話だぜ。

けど、浮かれてばかりもいられねえ。
今度は董卓とかいう豚野郎が都で暴れてるらしい。

権力に溺れるたあ、けちな悪党だ。

殿は旧友の袁紹ってのと組んで反董卓の連合を組織して、洛陽へ向けて進軍を開始した。

よっしゃ、悪来典韋の力、見せてやるぜ!
概況
<袁紹>
そなたが悪来典韋とかいう曹操の将か……。
ふん、見るからに粗野であるな。
曹操はよく貴様のような奴をそばに置けるものだ。

まあよい。今回は逆賊・董卓を討つための戦である。
この名族・袁本初も、盟主として後から戦場へ向かう。
そなたも奮起せよ。

目指す敵は董卓!
が、その前に猛将・呂布の守る虎牢関が激戦区となろう。
何としても虎牢関の先に進み、董卓の首を取るのだ!
評定
<袁紹>
逆賊・董卓をついに倒すことができた。
これも連合軍の諸侯が力を合わせた結果だ。
盟主として誇りに思う。

董卓打倒という目標が果たされ、連合軍は解散となる。
だが、名族の旗の下、戦った日々を皆忘れないであろう。

 宛城の戦い
概況
<典韋>
董卓を討った後も殿の勢いは止まるところを知らねえ。
今日も張繍とかいう小物を軽く降伏させ、その居城・宛城を手に入れた。

しかし、こずるい張繍の奴は、こっちの隙を見計らって夜中に攻めてきやがった。
城内は火の海。
守るにしたってもう間にあわねえ。

こりゃ逃げるしかねえ!
けど、わしとしたことが、こんな時に限って殿のおそばを離れちまってた。
殿、わしが行くまでご無事で!
評定
<典韋>
見たか、張繍!
おめえらの悪だくみ、粉砕してやったわ!
この悪来典韋がいる限り、殿には指一本、触れさせねえ。

けど、この上ねえってほど危ねえ戦だったことは確かだ。
これからは前にもまして、殿をしっかり警護しないとな!

 下邳の戦い
ドラマパート
殿とわしらは、張繍の夜襲をなんとか凌いで九死に一生を得た。

あの野郎、今度会ったらただじゃおかねえぜ!

態勢を立て直した殿は、呂布にぼろ負けして泣きついてきた劉備と組んで下邳に出陣した。

呂布の野郎を討伐するためよ。

前の虎牢関では白黒つかなかったが、わしがあんなはったり野郎に負けるわけがねえぜ。

さあ、殿!
早く出撃の合図をくだせえ!
概況
<曹操>
悪来、お前がおらねばわしの命脈もあの夜で尽きていたであろうな……。
深く礼を言おう。
此度の戦も、お前の力に期待しているぞ。

下邳の城内へと攻め入るには、西門か南門のいずれかを打ち破る必要があろう。
しかし、それには城の周りの拠点がうっとうしい……。

今、郭嘉を先行させて妙策を練らせておる。
各自、戦場では郭嘉の指示に従って己の責務を全うせよ。
では、行くぞ!
評定
<曹操>
鬼神・呂布よ、安らかに眠れい。
希代の暴威を相手とする厳しい戦ではあったが、我らの智勇がそれを上回ったのだ。

呂布亡き後、乱世は収束するのか。
……否、時代のうねりは、もはや誰にも止められぬ。
此度以上の戦いがこれからも続くであろうな。

 長安の戦い
概況
<曹操>
悪来、よくぞ呂布を打ち倒した!
お前のような配下がいることを、心から誇りに思う。
此度の長坂でも、その力、遺憾なく発揮せよ。

この戦は、江陵へと逃げている劉備を追い、討ち取ることを目的とする。
邪魔する者は、たとえそれが民であろうと容赦するな。

敵は必死、ゆえに脆くもあり恐ろしくもある。
お前の並ぶ者無き勇猛さに、慎重さと迅速さとを加えて、確実に劉備を追いつめるのだ!
評定
<曹操>
戦の決着はついた。
劉備は民を置いて、行方知れずか……。
このわしと比肩しうる大器かとも思ったが、わしの過慮であったか。

此度のように我が軍の武威を示せば、敵する者どもは散り去るか…。
ならばそろそろ、乱世を平らげる支度にかかるとするか。

 赤壁逃亡戦
ドラマパート
劉備の野郎をあと一歩ってところで逃しちまった……。

結局、劉備は孫権と手を組み、いい気になって殿に対抗してきやがった。

殿と奴らは赤壁で大勝負をしたんだが、奴らのこざかしい仕掛けのせいで、
わしらの軍はこっぴどくやられちまった。

これも劉備を取り逃したためかと思うとと、わしは情けなくて……。

だが、今は泣きごと言う暇はねえ!

殿を無事逃がさねえと!
概況
<曹操>
くっ……劉備は英雄の器と用心しておったが、まさかこれほどまでにわしを脅かそうとは。
孫家の小倅もなかなかに大器のようだな……。

わしのおごりから、親衛隊のお前を敵陣深くに斬り込ませてしまった。
今や我が軍の戦力は分断され、全滅の危機に直面している。

腹立たしいが……
ここは脱兎と化して逃げるしかあるまい。
悪来、速やかに我が下に戻り、退路を開くのだ!
評定
<曹操>
九死に一生を得たとは、まさにこのことよ。
悪来の働きがなければ、この曹孟徳は、赤壁の土塊となっていたであろうな……。

劉備と孫権には、わしを生かしておいたことを後悔させてやらねばなるまい。
悪来よ、その時は今まで以上に働いてもらうぞ。

真・三國無双4 台詞之書