凌 統 伝
 呉郡の戦い
ドラマパート
俺は凌統。
字は公績ってんだ。

父の凌操と、親子揃って孫家に仕えてる。
今、俺たちは孫策様を担いで、天下を目指す戦に臨むところだ。

なんつうか、世の乱れに乗じてって感じもするけど、ま、乱れっぱなしよりは、
誰かが治めた方がいい。

それを俺たちがやろうってわけ。

手始めは孫家の父祖伝来の地、呉郡。

確かにそんないわくつきの土地、ほっとくわけにはいかないわな。

んじゃ、行くとしようか。
概況
<孫策>
よお凌統。俺はこれから、孫家が天下を取るための戦を始めようと思う。
ま、長い戦いになるだろうが、よろしくな。

まずは江東、呉郡の地を取る。あそこは孫家にとって父祖伝来の地。
天下取りの第一歩として、これ以上の土地はないぜ!

敵は寄せ集めだ。拠点を占拠すれば俺たちに降ってくるだろう。
さあ、行こうぜ! この乱世に、俺たちの勇名を響かせるんだ!
評定
<孫策>
劉繇は追い払った! これで俺たちの地盤は固まったってわけだ。
強え奴らも仲間になったし、言うことなしだぜ!

以後、俺たちはこの呉郡を拠点にして天下を目指す!
親父、見ててくれよ。
必ず孫呉の旗を大陸全土にたなびかせるからな!

 夏口の戦い
ドラマパート
せっかく俺たちが呉郡の地を制したってのに、肝心の孫策様が急に逝っちまった。

人に夢を押し付けておいて、そりゃないっての…。

けど、肩落としてても始まらない。

俺たちの天下への夢は、孫策様の弟、孫権様を担いで再び…
いや、新たな出発を切った。

次の戦場は夏口だ。

そこにいる黄祖ってのは先々代・孫堅様の仇。

当然生かしちゃおけない奴だ。
この俺が軽く捻ってやりますか。
概況
<周瑜>
凌統、私たちは孫策を失った悲しみを乗り越え、前に進まなければならない。
孫権殿を主とし、天下に新たな一歩を踏み出そう。

今回我らは、黄祖を討つべく夏口に進軍する。
奴は先々代の殿・孫堅殿の仇。情けは無用だ。
敵の防衛線を破り、宿怨を晴らすのだ!

匹夫である黄祖の下には弱卒しかいないが、唯一、甘寧という将は
並はずれた武侠の徒と聞く。
後れを取らぬよう気をつけるのだ。
評定
<孫権>
皆の活躍により、黄祖を討ち取ることに成功し、また、要所である江夏の地も得た。
亡き父上と兄上もきっとお喜びであろう。

これで孫呉は乱世に勇躍するための地盤を得た。
さあ、これからが我らの力の見せどころ。
天下を掴むため、皆で邁進するのだ!

 赤壁の戦い
ドラマパート
孫堅様の仇を取ったまではよかった。

けど、その戦で俺の父・凌操が死んじまった。

全然笑えやしない、てんでたちの悪い冗談だ。

さらに始末が悪いことに、父上を討った男・甘寧が俺たち孫呉の軍に加わりやがった。

俺はあんな奴と一緒に戦いたくないっつの!

苛立つ俺にはお構いなしで、次の戦が始まる。

劉備と組んで赤壁で曹操を討つんだそうで。

…ま、憂さ晴らしと思って、暴れてきますか。
概況
<周瑜>
凌統、父上のことは気の毒だったが、悲しみに沈んでいる暇はない。
我らは劉備の軍勢と協力し、曹操との一大決戦に臨むのだ。

曹操の大船団は恐れるに足らず! 幾重にも張り巡らせている策を
連鎖的に成功させれば一気に葬ることができよう。

凌統、お前は諸葛亮の周辺を警護せよ。
我らの運命は東南の風が握っている。
奴がその風を起こすまで、何としても守り抜いてくれ。
評定
<孫権>
曹操軍の船が大河を赤く染める。
天下の誰が、この結末を予想しただろうか。
我らのこの勝利、後世まで語り継がれよう。

これで曹操の力は削ぎ落とされた。
この機を逃がす手はない。
奴が再び力を蓄える前に、その覇道を断ち切ってしまうのだ!

 合肥の戦い
ドラマパート
赤壁の戦いの後、天下は俺たち孫呉と曹操の魏、そして劉備の蜀の三つに分かれた。

これからは三つ巴の時代、ってところかね。

そんな状況の中、劉備は俺たちに合肥の魏を攻めろなんてぬかしてきやがった。

で、何がよかったのか殿もその話に乗っちまった。

よその言いなりの戦。

おまけに今回の戦には甘寧の奴も出るらしい。

浮かねえ話ばかりでやんなるけど……行くしかないか。
概況
<呂蒙>
我々はこれより、合肥の地にて曹魏と戦う。
凌統、お前がこの戦に感じている疑問、わからんではないが、
今は魏の勢いを挫く時だ。

討つべきは曹操。そして警戒すべきは合肥を守る猛将・張遼。
だが、今、敵の布陣に奴の姿は見えん。
これはどうしたことか……。

今、敵の兵数は少なく、陣容は手薄。
しかし敵とてこの乱世を戦い抜いてきた歴戦の雄。
油断せず、気を引き締めて戦に臨むのだ!
評定
<孫権>
よし、この地での主導権は我々が握った!
曹操を討つには至らなかったが、この結果は魏の将兵の心に強く焼き付いただろう。

この勢いに乗って曹魏に乗り込むか、協調路線を捨てて劉備を攻めるか、それとも……。
次の一手、天下の行方を決めるものになるな。

 夷陵の戦い
ドラマパート
合肥の戦は俺たちの勝利で終わった。

けど、俺としてはなんか調子が狂っちまった。

甘寧の奴が活躍してたってのが、ちょっとな。

しかも、奴は奴なりに結構考えて戦をしてるみたいでね……
そうなると、まるで俺の方が器が小さいみたいで、それがまた不愉快だ。

……過去の因縁を呑み込んで、今を進む、か。

ま、そうやってかっこつけるのもありかもな。

さあて、行こうか……。
未来を掴む戦にね!
概況
<陸遜>
凌統殿、此度の戦は私憤で攻めてきた劉備を夷陵の地で討つというものです。
全軍の指揮はこの私、陸伯言が執らせていただきます。

劉備は長大な布陣を展開し、我が軍を包囲して打ち破る構えですね。
ここは炎を用いて、大軍を一気に瓦解させる策を取りましょう。

朱然部隊が架橋車を設置して敵陣に火を放つ予定です。
その機を待って固く守りましょう。
さあ、今こそ孫呉に天下を!
評定
<孫権>
怒りにまかせた大軍とは、かくももろいものなのか……。情に生き、情に死す、
劉備にふさわしい最期だったな。

この戦により、蜀は無力化し、我々の勢いは増した。
残る敵である魏も、もはや相手ではない。
孫呉の天下は目前だ!

真・三國無双4 台詞之書