貂 蝉 伝
 汜水関の戦い
ドラマパート
私は貂蝉と申します。

漢室が董卓様に踏みにじられていることを憂えた義父・王允の計画に従って、
董卓様に仕えています……。

お義父様の計画……。

それは、董卓様とその養子である奉先様とを私のことで仲違いさせ、
互いに争わせるというものです…。

汚れた道かもしれません。

ですが、慈しみ深く私を育ててくださったお義父様のご恩に報いるため、私は間に舞いましょう…。
概況
<呂布>
今、天下の諸侯が連合して董卓を討つために洛陽へと向かっている。
俺たちはそれを食い止めるために、汜水関へと向かわねばならん。

敵の中で目立つ奴は孫堅か……ふん、カスの分際でいい気になって強者を気取るか。
まあ、この俺がすぐに大人しくさせてやろう。

この俺、呂奉先さえいれば、虫けらがいくら群れをなそうが物の数ではない。
カスどもに俺の武を思うさま味わわせてやる!
評定
<華雄>
連合軍め、思い知ったか!
汜水関はこの華雄がいる限り通さん。
虫けらの分際で董卓様に近づこうとは、笑止千万!

だが、たかが虫とはいえ何度も寄られれば厄介だ。
そう間を置かず、奴らは再び攻め来るだろう。
いかにして防ぐべきか……。

 虎牢関の戦い
ドラマパート
汜水関での勝利も空しく、反董卓の連合軍はついに都の直前、虎牢関まで進んできました。

董卓様はお怒りになり、自ら出陣なさいます。

この戦に乗じて董卓様を討てば、この私の役目も果たせます。

ですが……そうなれば、奉先様も退路を失い、敵に討たれるでしょう……。

ああ、私はどうしたのでしょう?
お義父様の謀であったはずなのに……。

私は今、奉先様を失うことをとても恐ろしく思うのです。
概況
<呂布>
貂蝉……そうか、董卓め、汜水関でのお前の戦ぶりを見て、
戦場でもそばに置けると踏み、連れてきたか。
気に入らん……。

既に虎牢関は包囲され、間道で戦う張遼も苦戦している。
このままでは虎牢関は落ちる…。
フン、この俺がなんとかするしかないか。

不本意だが、本陣の董卓のそばにいろ。
一番安全な場所だからな。
いいか貂蝉、必ず無事でこの戦を乗り越えるのだ。わかったな?
評定
<董卓>
がっはっは。連合軍など、しょせんは烏合の衆よ。
少し小突いたら、泣きわめいて散りおった。
わしの敵ではなかったわ!

だが、どうも最近、周りで不穏な空気が流れておる……。
誰ぞわしを妬んでおるのか。
この嫌な空気のもとを突き止めねばな。

 常山の戦い
ドラマパート
虎牢関の戦の後、私は奉先様にすべてを打ち明け、
共に董卓様を討ち果たしました。

ついにお義父様の計画は、達成されました。

私は奉先様をだましていたというのに……。

奉先様はそんな私を許し、共に乱世に生きる道を探そうとおっしゃってくださいました。

もしかしたら奉先様は、非道な鬼などではなく、純粋すぎるだけなのかもしれません……。

私の目には、そうとしか映らないのです。
概況
<呂布>
貂蝉、真実を語るのは、恐ろしかっただろう。
俺に近づいた理由など、もうどうでもいい。
今、お前は俺のそばにいる……それで十分だ。

都を追われた俺たちは、癪だが袁紹の世話になっている。
今回、袁紹は公孫瓉と戦を始めるらしく、俺たちにも出陣の依頼が来た。

袁紹は愚図で気に入らんが、ちょうど退屈していたところだ。
公孫瓉など、この俺の武でひねり潰してやるわ!
評定
<袁紹>
公孫瓉と賊の張燕は殲滅した。
これで華北一帯は、袁家のものとなった。
諸将の力によって、名家の威光はより輝きを増したな。

我が軍の国力は充実し、兵士たちも自信に溢れている。
後は漢王朝が以前の威厳を取り戻してくれればよいのだが……。

 下邳の戦い
ドラマパート
私と奉先様は、さまよい続けた果てに劉備殿の下邳城を奪いました。

非道ではありますが、奉先様はご自身の城を得たのです。

暴虐な董卓様を討ったとはいえ、今の私たちは天下の諸侯に追われる身。

もはや私と奉先様は平穏など望めないでしょう…。

ですが、それを嘆く気持ちなどこの貂蝉にはありません。

ただ、今この奉先様と共にある生を全うすることこそが、私の願いです。
概況
<呂布>
劉備め、奪われた城を取り戻すのに曹操などを頼ったか。
ふん、まあいい。
ならばこの戦、曹操を討ち取ってしまえばいい話だ。

奴らは川の水を使って何か策をやるつもりのようだ。
フン、くだらん。
雑魚どもの猿知恵など、俺の武で吹き飛ばしてくれる!

貂蝉……こうしてお前まで戦に連れ出すのは俺の本意ではない。
だが、俺たちの明日を掴むため、今は共に戦ってくれ!
評定
<呂布>
奸雄・曹操をついに討ち取った!
この俺の武の前には、卑劣な水攻めの策も小賢しい用兵も通用せん!

董卓…曹操…、俺の前に立った者はすべて打ち砕いた。
この俺を倒せる奴はいないのか?
呂奉先を楽しませる漢は……。

真・三國無双4 台詞之書